消える「歌う電車」、京急 引退日「ファン殺到」非公表

有料記事

小川崇
[PR]

 京急電鉄の「歌う電車」が今夏に姿を消す。音が出る装置が搭載され、動き出すときに「ファソラシドレミファソー」と独特の音階を奏でることから、「ドレミファインバーター」の愛称で長く親しまれた。近年は装置が使われなくなり、最後の1編成だけが運行を続けていた。

 京急によると、音の仕組みは車体底部に取り付けられた「インバーター」と呼ばれる装置が関係している。架線から取り入れた電気を伝える際、電車の加速に応じて周波数を変化させ、モーターが振動して音が出る仕組みだ。

 インバーターは、ドイツの製造大手の「シーメンス」製。同社は不快にも感じられるノイズを「遊び心」でメロディーを奏でるように調整したという。

 京急は1998年に導入した「2100形」と、2002年導入の「新1000形」にそのインバーターを搭載。ピーク時には136両で導入され、泉岳寺(東京)―三崎口(神奈川)間や、乗り入れがある他社の路線を走った。

 05年には人気ロックバンド…

この記事は有料記事です。残り553文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

この記事を書いた人
小川崇
長崎総局
専門・関心分野
戦争・平和