JR北作業車「ブレーキ適正に調整せず」 調査結果公表

斎藤徹
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 JR函館線の大沼―七飯駅間(北海道七飯町など)で6月、保線作業車がブレーキが利かない状態で走行したトラブルについて、JR北海道は9日、調査結果を発表した。ブレーキの制動力が適正に調整されておらず、ブレーキ機能が著しく低下していたことが原因だったという。

 また、社内で保有する作業車全127台を緊急点検し、同様にブレーキ機能が低下している車両が10台あったことも公表。点検時にブレーキが適正に作動するよう数値で確認することの徹底や、保線関連の技術継承のための教育実施などの対策を取るとした。

 トラブルは6月7日深夜に発生した。線路の砕石を補充する作業をしていた保線作業車が下り坂を走行中、ブレーキが利かない状態になり、最大80キロの速度で2駅と安全確認がされていない踏切2カ所を通過。車両は約7・7キロ走った後で自然停止した。

 会見した同社の島村昭志・鉄道事業本部工務部長は「聞き取り調査の結果、ブレーキの利きが適正数値の範囲かどうか点検していない保線担当者もいた。ルールを定めていなかった本社の問題の大きさを痛感している」と陳謝した。(斎藤徹)

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