七夕に願った児童の夢 叶えてくれた見ず知らずの35歳

有料記事いつも、どこかで

若松真平
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 ちょうど1年前の今頃、はまかぜ通り商店街(福井県小浜市)に七夕飾りが設置されていた。

 短冊に書かれていたのは、市内の認定こども園に通う園児たちの願いごと。

 「しんかんせんのおもちゃがほしい」

 ピンク色の短冊に、ひらがなでそう記されたものがあった。

 書いたのは、市内に住む当時4歳の双子の弟の方。

 新幹線が変形してロボットになる「シンカリオン」のアニメに夢中になっていた。

 その短冊を撮った写真を、観光協会がツイッターインスタグラムに投稿した。

 フォロワーが特別多いわけでもなく、投稿が拡散したわけでもない。

 それでも、京都市内に住むある男性の目にとまった。

 「手書きの文字を読んで、『この子はどうしても欲しいんだろうな』って、気持ちが伝わってきたんです」

 ツイッターで見つけた時のことを、京都市在住の会社員・奥野健司さん(36)はそう振り返る。

 祖母が小浜出身で、すぐに小浜へ行くことを決めた。

 向かった先は、商店街に昔からある個人経営のおもちゃ屋さん。

 幼い頃、祖母に連れられて…

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