阿佐鉄DMV、年内に運行開始

斉藤智子
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 徳島県高知県などの第三セクター阿佐海岸鉄道(本社・徳島県海陽町)が導入の準備を進めている線路と道路の両方を走るDMV(デュアル・モード・ビークル)について、年内の運行開始を目指すことが、6月29日夕にあった関係自治体による協議会で決まった。

 DMVは東京五輪パラリンピックまでの運行開始を目指していたが、6月25日にあった国の技術評価検討会で部材の補強が必要と指摘を受け、延期を余儀なくされた。補強が必要なのは、車体と鉄道モードで接地する鉄車輪とをつなぐアームの部分で、今後、設計と製作をやり直し、再測定を経て検討会に諮る。

 徳島県庁での協議会で、松延宏幸・高知県東洋町長は新型コロナウイルスの感染収束に至らない現状に言及し、「秋以降ならば町民も観光客を安心して迎えることができるのではないか。延期をプラスと考え、観光コンテンツの磨き上げなどに、両県、各町が一丸となって臨まなければならないと思う」と発言した。

 阿佐鉄の井原豊喜専務は協議会後、「安全を第一に考えて、一日も早い営業運行ができるように準備を進めていきたい」と話した。(斉藤智子)

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