トヨタは職域接種も「カイゼン」、集団申請の外国人パブ

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三浦惇平 堀川勝元 小林圭 東谷晃平
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 21日に本格化した新型コロナウイルスワクチンの「職域接種」。東海地方でも、トヨタ自動車JR東海など大企業が社員らへの接種をスタートさせたほか、従業員が一定数に満たない事業者が、まとまって接種を受けようという動きも相次いでいる。

 愛知県豊田市に本社を置くトヨタ自動車。初日の21日、本社内の体育館で約300人が接種を受けた。

 トヨタは、5月末から豊田市の集団接種の運営を支援。この経験をふまえ、生産現場の効率化に取り組んできた社員らが「カイゼン」を重ねた。接種者は予診をいすに座らず立ったまま受け、最短ルートの動線を直進するだけで済むようにした。「流れを止めずリズムよく進んでもらうことで、有効に時間を使ってもらう」と担当者。接種まで約3分で、体調を確認するため15~30分ほど待機すれば終わる。

 仕入れ先企業を含めた約8万人を対象として想定し、9月10日までに2回の接種を終える計画だ。今後は各拠点にも会場を設け、1日あたり最大約1万人に接種できるようにする。

 トヨタ自動車系の部品メーカー、東海理化(愛知県大口町)。午前9時半から本社の体育館で職域接種が始まり、接種を終えた長田健さん(49)は「スムーズに打てた。こんなに早い時期に打てるとは思っていなかった」と話した。

 同社は、愛知県内3工場に会場を設け、従業員とその家族ら約1万5千人を対象とする予定。接種後の体調不良に備え、工場では各ラインの接種者は1日1人とする。安全衛生管理室の平屋敷裕二室長は「全ての人が安全に接種できるように進めたい」と話す。

 JR東海も、運転士や駅員など鉄道事業に携わる社員約1万7千人を対象に職域接種を開始。この日は同社が経営する名古屋セントラル病院(名古屋市中村区)など2カ所で、指令員ら20人が接種を受けた。指令員の須崎友介さん(33)は接種後、「職場でできてありがたい」と話した。

 当面は人数を絞って接種し、7月に東京や大阪にも接種会場を設けて本格化。1日約400人のペースで進め、9月中に2回目の接種完了を目指している。

 副反応に備えて、なるべく翌日が休みの社員が就業後に接種できるように調整し、万が一、体調不良になった場合は有給休暇をとれるようにする。特に2回目の接種後に発熱するケースが多いことから接種翌日に勤務となった場合はバックアップ態勢も整えるという。(三浦惇平、堀川勝元)

 職域接種は、医師や看護師などを自力で確保でき、最低1千人に接種できるところが対象だ。従業員の少ない事業所が集まって接種する動きも出ている。

 名古屋港の港湾運送会社など…

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