第3弾は甲府のトウモロコシ JR特急で東京へ直送

岩城興
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 朝に甲府市で採れたトウモロコシが、JR中央線の特急電車で甲府駅から東京・八王子駅に運ばれ、すぐに駅構内で販売された。山梨の旬の農産物を東京の消費者に直送する、JR東日本八王子支社の企画第3弾。畑から店頭に最短4時間半で届き、消費者の反応は上々だった。

 直送されたのは、甲府市中道地区で栽培されるトウモロコシ「きみひめ」。16日の午前5時ごろ収穫した約240本を二つに分け、午前8時台と9時台の特急かいじ計2本で運んだ。いずれも、ホームからそのまま八王子駅にある山梨、多摩の地産品店「やまたまや」に並べられると、10分以内で売り切れた。

 出荷した農業生産法人「旬果市場」によると、きみひめは糖度が高いうえ、実の皮が薄くて食感の良さに定評があるという。ふつうの流通ルートだと、消費者に届くのは、早くて収穫の翌日になるといい、小林智斉(ともなり)社長(47)は「時間がたつほど糖度は落ちるので、すぐに召し上がっていただけるのはありがたい」と話した。

 甲府駅の企画担当者長谷川智章(ちあき)さんは「特急の速さを生かし、山梨の農業と東京の消費者の架け橋に、と考えた。コロナ禍が落ち着いたら、山梨にお越しいただけるきっかけにもなれば」。(岩城興)

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