新幹線ホーム、隙間や段差減らす対策 オリパラ見据え

小川崇
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 東京駅東海道新幹線ホームで、車両と駅ホームの段差や隙間を減らす整備が終わり、17日、報道陣に公開された。車いすの利用者らが単独でも乗り降りできるようにするためで、東京オリンピック(五輪)・パラリンピックを見据えて作業が進められていた。JR東海によると、新幹線の駅での整備は初めてという。

 整備されたのは、東海道新幹線が発着するホームの16~19番線。ホームの端部をかさあげしたうえで、くし状のゴム板部材を設置。車両とホームの隙間は従来の9~11センチから7センチに狭まり、段差も5~8センチから3センチと低くなった。この日の会見でJR東海の金子慎社長は「自分で移動したいという意思に沿いやすくなった」と話した。今後、新大阪駅でも整備を検討しているという。

 国土交通省は、五輪を想定したバリアフリー対策として、車いす利用者が一人でも乗降可能な駅の整備を鉄道各社に促していた。コンクリート軌道での直線ホームの場合、車両とホームの間で「隙間7センチ、段差3センチ」の目安を示した。

 在来線での対策は徐々に進んでいるが、コンクリートや砂利敷きの軌道の種類によって整備の進み具合に差が出ている。JR東日本は、山手線の渋谷と新宿を除く駅や京浜東北線などの一部で整備を終えた。今年度中には常磐線の7駅にもゴムを設置する。東京メトロは、銀座線千代田線、丸ノ内線、五輪の競技会場の最寄り駅などで整備済みだという。(小川崇)

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