JR西、10月に130本規模の減便へ、コスト削減急ぐ
筒井竜平
JR西日本は19日、10月に130本規模の減便を実施すると発表した。乗車率が2割以下となっている全地区の普通列車が主な対象で、詳細は7月に発表する。コロナ禍で経営状況が急激に悪化しており、来春に予定していたダイヤ改定の一部を前倒しし、費用削減を急ぐ。
都市部では京都線の高槻―京都駅間、神戸線の須磨―西明石駅間などが対象。コロナ禍で利用が大きく落ち込んでいる昼間(午前10時~午後3時)の時間帯が中心になる。全体の運行列車の約1%分を減便する形だ。
同社の長谷川一明社長は記者会見で「コロナで経営が非常に厳しい。利用の少ない列車をいつまでも走らせるのは、非常に難しくなっている」と述べた。今後は採算が悪いローカル線の見直しも加速させる方針で、すでに一部自治体と協議を始めているという。
同社は、コロナ収束後も利用客がコロナ前の9割程度にしか戻らないことを前提に、費用削減を進めており、3月にも300本規模の減便を実施した。同社の2021年3月期決算は、純損益が2332億円の赤字(前年は893億円の黒字)となり、過去最大の赤字だった。
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