島鉄バスが島原市内のほとんどの系統を9月末で廃止
小川直樹
島原鉄道(長崎県島原市)は12日、人口減少に加え、新型コロナウイルスの影響で利用客がさらに減り、維持が難しくなったとして、9月末をもって市内のバス路線のほとんどを廃止すると発表した。
同社によると、廃止するのは市内に発着点がある21系統のうち18系統(計41・8キロ)。昨年3月に市が運行を開始し、ほぼ市内全域を走るコミュニティーバスと経路が重なることから廃止を判断したという。高校や病院とつないでいる3系統は維持する。
高速バスを除く全体で、ピーク時の2008年度は年間約250万人いた利用客は、20年度は新型コロナの影響もあって年間約137万人に半減した。車両の老朽化や慢性的な運転者不足も影響したという。
同社の担当者は「経営が苦しいなか、コミュニティーバスとの一本化で効率化を図るが、利用者に大きな不便は生じないと考えている」と話した。(小川直樹)