ごめん・なはり線でJR観光列車「志国土佐」運行へ

清野貴幸
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 JR土讃線の高知―窪川間で運行している観光列車「志国土佐 時代(トキ)の夜明けのものがたり」を、土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線でも10月から期間限定で運行させると、JR四国と土佐くろしお鉄道(高知県四万十市)が発表した。新型コロナウイルスの影響で減少している県外からの観光客を、県東部に呼び込む狙いがあるという。

 「志国土佐」はJR四国が導入した「ものがたり列車」の第3弾で、昨年7月から週末や祝日を中心に運行。2両編成で高知の食材を使った創作料理が味わえ、沿線住民のおもてなしサービスがある。JR四国によると、2020年度の乗車人員は約8500人で、乗車率82%は先行した二つの観光列車を上回っている。

 ごめん・なはり線への乗り入れは県などの働きかけで実現。JR6社などが展開する「四国デスティネーションキャンペーン」に合わせ、10月8日~12月24日の毎週金曜日と10月31日の計13日間運行する。高知駅を出てJR線を走り、後免駅から乗り入れる。高知―奈半利間を1日1往復し、奈半利駅発の便では太平洋に沈む夕日が望める。途中の安芸、夜須の両駅では停車時間を長く取り、併設の産直施設などで買い物が楽しめるという。

 土佐くろしお鉄道の金谷正文社長は会見で、「観光列車の高い発信力が東部に入ることで、コロナ禍から再出発するうえでインパクトがある」と期待感をにじませた。切符は駅で発売せず、食事とセットにした旅行商品として8月ごろから発売する予定という。(清野貴幸)

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