紫雲丸沈没事故から66年 高知・南海中学で追悼式
今林弘
高松市沖の瀬戸内海で1955年5月11日、旧国鉄の連絡船「紫雲丸」が貨物船と衝突して沈没した事故から66年となった11日、修学旅行中の生徒28人が犠牲となった高知市立南海中学校で追悼式があった。
式には当時の同級生や遺族、在校生ら約200人が参加。広瀬啓二校長は、同校が南海トラフ地震の津波被害を受ける地域にあることに触れ、「一人一人の与えられた命を守ることはできる。防災活動をして地域に誇れる学校になることが、何よりの供養になる」とあいさつした。
昨年は、新型コロナウイルスの国の感染予防対策で、全国で一斉休校となった時期と重なり、関係者だけで追悼した。校内の記念碑前で同級生を追悼した武島末美さん(80)は「事故は自分の人生から離れない。今でも当時の夢を見る」。1歳年上の姉を亡くした武島東亜子さん(79)は「修学旅行に向かう姉の姿が今でも目に浮かぶ。遺族も同級生も高齢になったが、この出来事が風化しないように願っている」と話した。
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