国の文化財「いろは丸展示館」に傷 愛知の男が関与か

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 広島県福山市鞆の浦にある国登録有形文化財の建築物などが傷つけられた事件で、愛知県内の男(48)が関与した疑いがあることが捜査関係者への取材でわかった。全国各地で、文化財の建造物が傷つけられる被害が相次ぎ、県警が関連性を調べていた。

 捜査関係者によると、男は、福山市鞆町の「いろは丸展示館」などを傷つけた疑いがある。鋭利なものでつけられたような傷があるという。同館は江戸時代に建てられた土蔵で、白壁の中央と両わきにかわらを張り付けた「なまこ壁」が特徴の文化財建造物。海運で繁栄した鞆の浦の港に建ち、1867年に鞆沖で沈んだ坂本龍馬海援隊の船「いろは丸」の資料が展示されている。

 福山市などによると、今年1月に福山城の筋鉄御門(すじがねごもん)(国重要文化財)で7本、鐘櫓(かねやぐら)で2本のひっかいたような線状の傷を発見した。これをきっかけに同市鞆町の「太田家住宅」(国重要文化財)や「鞆の津の商家」(市重要文化財)などでも傷をつけられる被害が見つかっていた。

 男はこれまでに岡山城の月見櫓(やぐら)(国重要文化財)や高知城歴史博物館(高知市)、松山城松山市)に傷をつけた疑いで各県警に逮捕された。

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