西武鉄道(本社・埼玉県所沢市)は、西武新宿駅とJRや東京メトロの新宿駅を直結させる地下通路の整備に向けた具体的な検討段階に入ったと発表した。実現すれば、地下での移動時間が大幅な短縮になるという。

 同社によると、現在、西武新宿駅改札からメトロやJRの新宿駅に行くには、地下街の新宿サブナードを回り道して「コ」の字に移動するため約11分かかる。それが、計画される長さ約140メートルの直線通路を通ると6分ほど短縮され、約5分の距離になる。

 新宿区が4月26日に公表した都市計画変更素案に、この地下通路の整備が位置づけられたのを受け、同社は事業予定者として早期実現に向けて動き出す。

 都市計画の決定後、整備事業が始まる計画で、開通時期は未定としている。

 1993年に都市計画決定された西武新宿線西武新宿駅~上石神井駅の複々線化計画にこの地下通路も盛り込まれていたが、計画全体が廃止の方向になり、地下通路整備も進んでいなかった。(井上恵一朗