新たな玄関口、周辺のにぎわい期待 JR熊本駅ビル開業

大木理恵子
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 大型商業施設「アミュプラザくまもと」などが入るJR熊本駅ビル(熊本市西区)が23日、全面開業した。JR九州の駅ビルとしては、博多駅に次ぐ2番目の規模。街の新たな玄関口として、駅周辺のにぎわいが期待される。

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 開業セレモニーにはJR九州の青柳俊彦社長や蒲島郁夫熊本県知事らが出席。蒲島知事は、熊本地震からの復興や昨年7月の豪雨災害などに触れながら、「駅ビルには、県民にとってたくさんの夢がつまっていると感じている。新たなにぎわいが生まれて県内各地に波及することで、創造的復興がさらに加速していくことを期待している」とあいさつした。

 開業前から約3千人が列を作り、セレモニーのテープカットでは、並んでいた客から拍手が起こった。

 地上12階建て。7階までに映画館や飲食店、衣料品店など186店が並び、8階より上階からはホテルと結婚式場が入った。新型コロナウイルス感染防止策にも取り組み、客同士の間隔をあけることや入場制限などをするという。

 入り口では高さ約10メートルの滝が客を迎える。館内に設けた水と緑の立体庭園「ぼうけんの杜(もり)」は、熊本の雄大な自然をイメージした。ぼうけんの杜には、歩くと花びらや花火などが映し出される石の道があり、手をかざすと生き物が映るなど、デジタル技術を用いた仕掛けも満載した。

 駅ビルを運営するJR熊本シティの山下信二社長は「ショッピングだけではなく、子どもの学習の機会や憩いの場になれば」と話す。

 初日は多くの客でにぎわった。合志市の佐藤ヨシ子さん(69)は「中心部の便利な場所にあるので、楽しみがまた一つ増えたように感じる。滝の音にも癒やされるし、友人にも紹介したい」。生後8カ月の長男を連れて訪れた熊本市西区の会社員生駒知保さん(28)は「以前は駅前も寂れていたので、なんだか熊本ではないようです。店内も広いので、ベビーカーを押しながらでもショッピングを楽しめてうれしい」と話した。(大木理恵子)

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