川口駅の「中距離電車」JRが400億円要求し協議中断

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堤恭太
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 JR川口駅に中距離電車の宇都宮・高崎線を停車させる問題で、JR東日本側が工事費全額の約400億円の拠出を埼玉県川口市に求めていたことが関係者の話でわかった。市側は難色を示し、協議は中断。昨年11月の話し合いにより、市とJR、民間でつくる勉強会を今年度設け、負担のあり方も議論することになった。

 JR側が示した建設費については非公表で、市は市議会でも答弁を避けていた。関係者によると、400億円は一昨年11月の奥ノ木信夫市長らとJR側の当時の代表取締役副社長西野史尚氏の会談で示された。その後明らかになった内訳は、中距離電車停車用のホーム新設に115億円、駅舎の全面建て替えに245億円、関連工事やシステム改修に40億円。

 市側は、駅舎をそのまま使い、ホーム新設分はJR側への陳情案件でもあることから全額負担するつもりでいた。

 しかし、JR側は中距離電車停車により、京浜東北線との乗り換えが生じ、ラッシュ時は今の駅舎では問題があると指摘。さらに停車による中距離電車の時間ロスと混雑で私鉄へ利用客が流れ、減収になるとして駅舎分も全額負担を求めてきた。

 市側は「400億円は市の一…

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