富岡~浪江に路線バス 帰還・移住効果を期待

長屋護
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 【福島】富岡町、大熊町、浪江町を結ぶ路線バスの運行を新常磐交通(いわき市)が1日、始めた。いずれも避難指示区域を抱え、震災前と比べて住民が減るが、「公共交通を展開していくことが復興の助けとなる」としている。

 ルートは、各役場や常磐線の富岡、大野、浪江の各駅など計13のバス停を約34キロ、1時間で結ぶ。運行は平日のみだ。

 富岡駅―福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)は1日4往復で1100円。浪江町役場―FH2Rはさらに4往復あり、410円となっている。

 3町とも、町内を走る循環バスを民間委託するなどして運行するが、民間の路線バスは同社が運行する富岡町―川内村、富岡町―いわき市だけだった。

 新常磐交通の門馬誠取締役は「(開設済みの2路線を含め)採算の話をすればリスクはあるが、浜通りのバス会社として役割を果たしたい」などとした。富岡駅前を午前7時に出発する始発を見送った宮本皓一・富岡町長は「移住・定住の促進、交流人口の拡大に力を入れており、町として大歓迎だ」と話している。(長屋護)

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