近鉄の「新スナックカー」が限定復活 賢島へGO

臼井昭仁
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 【三重】「新スナックカー」の愛称で親しまれ、2月に定期運行からは引退した近畿日本鉄道の車両「12200系」が今月10、11、25、29日の4日間、臨時の特急列車として復活する。すでに予約で8割ほどの座席がふさがった便もあるという。

 12200系は1969年から76年までに、168両が造られた。愛称の由来は、初期の車両に設けられていた飲食物を提供するスナックコーナー。座席の前後の間隔が98センチあり、そのころの新幹線よりも広く、当時としては先進的なリクライニングシートや洋式トイレを採用していた。

 オレンジ色と紺色の車体が特徴で、皇族が伊勢神宮三重県伊勢市)に参拝する際にもよく利用され、75年には英国のエリザベス女王も乗車した。後継の名阪特急「80000系」(ひのとり)が導入されたことで運行本数が減り、2月で定期運行からは外れた。

 臨時の特急列車は1編成(4両、約250席)で、名古屋―賢島間と大阪上本町―賢島間をそれぞれ1往復する。乗車には全席指定の特急券が必要となる。

 近鉄の広報担当者は「団体専用列車の車両として使うこともあるが、一般の方が乗車できる残り少ない機会」と話している。(臼井昭仁)

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