長崎新駅ビル2年前倒し23年秋開業 高架下店舗も着工

弓長理佳
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 JR九州は15日、長崎駅長崎市尾上町)の隣接地に建設予定の新駅ビルについて、開業時期を当初予定の2025年度から23年秋に前倒しすると発表した。22年秋の九州新幹線西九州ルート(長崎新幹線)の暫定開業からなるべく間があかないようにすることで、開業効果を高めるねらいがある。

 新駅ビルは地上13階建て(高さ約60メートル)の複合ビルで、延べ床面積は約10万2千平方メートル。1~4階(一部5階)が商業施設、5~6階がオフィスフロアとなる。7~13階に入る約200室の高級ホテルについては、米ホテル大手のマリオット・インターナショナルと契約に向けて協議中だ。900台の立体駐車場を設けて、既存の立体駐車場と合わせて1500台がとめられるようになる。

 19年12月発表の計画では25年の全面開業に先立ち、商業施設の一部とオフィスを23年春に先行開業する予定だった。新幹線の暫定開業時期が22年秋に固まったのを受けて工期を短縮し、全フロアを23年秋に開業することにしたという。着工は21年秋の予定。

 長崎市で記者会見したJR九州の青柳俊彦社長は「『長崎の陸の玄関口』として、長崎全体が活性化するような施設にしたい。新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ経済の回復を早める効果もあると思う」。同席した田上富久市長は「より多くの人に長崎の魅力を感じてもらうためにも、新幹線開業に合わせ開業時期が早まるのはいいことだ」と期待した。

 この日、長崎駅の高架下に店舗を新築する工事も着工された。延べ床面積約4400平方メートルの範囲に、土産物や飲食など約50店舗が入る予定で、22年春の開業を見込む。田上市長は「訪れた人にとって、改札を出て最初に目にする場所。ワクワクするようなエリアになることを期待している」と話した。(弓長理佳)

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