佐藤市長、市議の責任問う質問に答えず 市議会一般質問

中村尚徳
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 【栃木】JR宇都宮駅東側で整備が進む次世代型路面電車(LRT)の事業費超過や開業の遅れについて、9日の宇都宮市議会の一般質問で、佐藤栄一市長の政治責任を問う場面があった。佐藤市長は質問に正面から向き合わず、議論はかみ合わなかった。

 郷間康久議員(市民連合)は「大幅増額をいつ知ったかより、推移を把握していなかった、把握しようとしなかった責任が重い」と切り出した。佐藤市長が座右の銘とする「義を見てせざるは勇なきなり」を引き、「事業継続の可否を問う住民投票を自ら発議するべきだ」と促した。だが、佐藤市長はいずれについても答えなかった。

 再質問に立った郷間議員は「このままでは責任の所在がうやむやになってしまう」と批判し、「地域に足を運ばず、市民全体に直接語りかけることなく、異常事態を乗り切ろうとしているのか」とただした。佐藤市長は商業施設内のLRTに関する情報発信拠点などを挙げ、「市民の質問、疑問に答え、説明できるようにしていく」とだけ答弁した。

 佐藤市長が自ら説明責任を果たす姿勢を見せなかったことに、郷間議員は「(現場の)担当者だけが矢面に立たないようにしてもらいたい」と釘を刺した。(中村尚徳)

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