大阪メトロ中央線、運行本数5割増で調整 万博の期間中

多鹿ちなみ
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 2025年大阪・関西万博の来場者を円滑に運ぶため、大阪メトロ中央線で、会期中の運行本数を最大5割増やす方向で調整していることがわかった。同社が車両を導入し、大阪府大阪市が計約60億円かけて同市内に車両置き場や臨時改札を整備する。府関係者らが取材に明らかにした。

 万博会場は大阪市の人工島「夢洲(ゆめしま)」で、運営主体「日本国際博覧会協会」によると、1日あたりの来場者は最大28万5千人を見込む。中央線がその4割にあたる11万8千人の輸送を担う計画で、メトロは中央線コスモスクエア駅(大阪市住之江区)から夢洲駅(仮称、同市此花区)まで約3キロ延伸する工事を進めている。

 万博の開催期間中のピーク時には著しい混雑が予想されるため、運行本数を現在の1時間あたり最大16本から最大24本に増やす方針だ。メトロが新たに車両を導入し、万博期間中の一時的な設備になる車両置き場や臨時改札は府市が整備費用を負担する。車両置き場は、大阪市城東区のメトロの森之宮検車場を一部改修し、利用することを想定している。府は新年度予算案に、当面の工事費用など約2億円を盛り込む。

 夢洲は鉄道が通っていないことから輸送が大きな課題だった。万博後に計画されていたIR(統合型リゾート)が新型コロナウイルスの影響で開業が遅れていることもあり、他の鉄道会社は延伸に慎重な姿勢を示している。

 協会は来場者の2割をシャトルバスで、4割を自家用車や団体バスで輸送する方針で、船の発着場も整備する計画を進めている。(多鹿ちなみ)

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