稚内市長、抜海駅存廃「近く判断」 住民は継続期待

奈良山雅俊
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 JR北海道が宗谷線・抜海駅(北海道稚内市)の存廃判断を地元に委ね、住民が存続を求めている問題で、工藤広市長は7日、存廃について「そう遠くないうちに判断する」との考えを示した。JR北の来春のダイヤ改定の発表は今月中旬に迫っている。

 定例市議会で千葉一幸議員の一般質問に答えた。工藤市長は「駅を残したいがゆえに無理をして何かをするということでは長続きしない」とし、「お互いに可能な限りの時間をこの問題に費やしたい」とも述べた。だが、判断の時期については明言を避けた。定例会は10日閉会する。

 抜海、クトネベツの両町内会長はこれまで工藤市長に対し、存続の要望書や観光への利活用に関する提案を出した。宗谷線存続を願う市民団体は、全国から寄せられた100人を超すオンライン署名を提出。市は存続の可能性を探るために地元との協議を始め、2回目の会合が来年初めにも予定されている。

 地元には、来年度は駅を「継続」し、その間に利活用に向けた協議を進めてもいいのではないか、とする意見もある。7日に議会を傍聴した抜海町内会長の森寛泰さん(58)は「今日市長の判断が示されると思っていた。どういう形での発表になるのか、市長の判断に期待したい」と話した。(奈良山雅俊)

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