イオン1強変えられるか JR系「アミュ」が挑む車社会

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松本真弥
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 郊外のイオンモールが圧倒的な存在感を示す宮崎市で、「1強」に挑む動きが始まった。各地の駅ビルに進出して「連勝」を続けるJR九州系の商業施設「アミュ」が11月にオープン。車社会の壁を越え、人の流れを市中心部に呼び戻せるか。

 真新しい2棟のビルがそびえるJR宮崎駅前に11月20日、約500人が列をなした。「アミュプラザみやざき」の開店を待つ列の先頭に並んだ宮崎市の大学生中川大夢さん(19)は「今まで服を買う時は福岡や熊本に出ていた。宮崎にアミュができて、わくわくしている」と興奮気味に話した。

 施設は10階建ての「うみ館」と6階建ての「やま館」の2棟が道路を挟んで並ぶ。駅高架下も改装され「ひむか きらめき市場」として生まれ変わった。商業面積は計1万8800平方メートルで衣料品店、飲食店、映画館など計97店が出店した。うち39店舗はイオンなどとの差別化を狙い、セレクトショップ「ビームス」や雑貨店「東急ハンズ」、ルームウェアブランド「ジェラート ピケ」など、宮崎初進出のテナントを集めた。

 車社会の宮崎を意識し、近くに約1千台分の有料駐車場も備えた。宮崎県は約9億3千万円を投じ、駅前の広場の舗装や通路の屋根などを整備して後押しした。中心部での大型商業施設の建設は「少なくともここ30~40年間では、記憶にない」(宮崎県の担当者)といい、駅前の様子は大きく変わった。

 宮崎市では、JR宮崎駅西側から800メートルほど離れた繁華街に百貨店複合商業施設が立ち並び、長くにぎわいの中心だった。だが、駅から東に約2キロ離れた場所に05年、「イオンモール宮崎」が開業し、様相は一変する。

「イオン無くなったら……」

 イオンの商業面積は約8万4…

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