飯泉知事、新ホール計画で「新駅設置チャレンジ」 徳島
雨宮徹
徳島市文化センター跡地などを利用した県立の新ホール整備計画をめぐり、飯泉嘉門知事は3日の県議会で、予定地に隣接するJR牟岐線での「新駅設置にチャレンジする」と表明した。中心市街地の公共交通の利便性を向上させたいとし、近くJR四国など関係機関と検討作業に入る方針という。
代表質問で岩丸正史県議(自民)が新ホールのアクセスや交通渋滞が懸念されることについて尋ねたのに対し、答えた。
飯泉知事は、新ホールの予定地周辺には市役所や新しい徳島中央署、裁判所など公共施設が集中していることに触れ、「新ホール整備でこれまで以上に車や人が集中する。混雑を避けるためJRを利用したいといった意見もあり、車から公共交通への転換を図るため、隣接するJR牟岐線への新駅設置にチャレンジする」と述べた。市と連携し、JR四国と早期に検討作業に入るという。
飯泉知事は県民アンケートや、市と設けた検討会議での専門家の意見をもとに新ホール整備の基本方針をまとめていることを説明。整備費について「ホール本体は180億円程度として検討会議に示したい。国の補助金や交付金など有利な財源の確保に向けて工夫を重ねる」と述べた。
開館時期は、新型コロナウイルスの影響や埋蔵文化財調査など不確定要素があるとしながら「大阪・関西万博が開かれ、全国に波及効果がある2025年度を目標としたい」とした。