ことでん電車内、光触媒作用で抗ウイルス 香川

福家司
【動画】ことでんの車内が抗ウイルス・抗菌加工された=福家司撮影
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 新型コロナウイルス感染対策として、高松琴平電気鉄道(ことでん)は、レトロ電車などを除くすべての電車(80両)の車内を光触媒作用によって抗ウイルス・抗菌加工した。利用客に少しでも安心して乗ってもらうためという。

 瓦町駅(高松市)の志度線ホームで20日、車内のシートや天井に酸化チタンの水溶液を噴霧する様子を報道陣に公開した。真鍋康正社長は「さらに安心してご利用いただけるようになった。コロナ以後の町の発展につなげたい」。大西秀人市長は「公共交通を軸とした町づくりを進める市にとって必要な施策。感染拡大の防止と経済社会の維持回復を両立させていかなければならない」と述べた。テープカットの後、電車が車庫に向けホームを離れた。

 施工した企業「セルコスモ」(高松市)によると、酸化チタンに太陽光や蛍光灯などの光が当たることで起きる化学反応によって、ウイルスや細菌など有機物を分解、不活性化する光触媒作用が約2年間持続し、消臭効果もあるという。

 路線バスと貸し切りバスの全128台も今月中に施工し、高松タクシー協会加盟のタクシーにも施工を進めているという。

 ことでんによると、9月の定期外の運輸収入は前年同月と比べて7割弱と、回復の兆しはあるものの、依然としてコロナ禍前を下回っている。特に、夜の飲食帰りの客や観光客の減少が大きいという。現在は平常ダイヤの85%程度に減便しているが、28日の伏石駅開業に合わせて9割程度まで戻すという。(福家司)

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