鉄道の部品に切符、工具、明治期の書類……。展示品の「シブさ」で知られる名鉄資料館（岐阜県可児市）。施設の老朽化に伴い、12月25日に閉館することになった。ホームページで告知されると見学希望が殺到。事前予約枠はすでに埋まった。3万5千もの収蔵品が再びファンの目に触れる機会は？　今のところその予定はない。

　「保線作業の道具まで見られるなんてここだけ。見ていると、鉄道は人の手で動いているということが実感できる」

　名古屋市瑞穂区の会社員男性（48）は展示品を指さしながらそう語った。鉄道ファン歴数十年。名鉄資料館は気になる施設だったが、平日だけの開館で来ることができなかった。

　横浜市の会社員男性（27）は「閉館前に予約を取ることができて本当に運が良かった」と話す。

　名鉄社員の研修施設に併設さ…