ホンダ工場隣「みなみ寄居駅」きょう開業 東武東上線

坂井俊彦
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 東武東上線の新駅「みなみ寄居〈ホンダ寄居前〉」(埼玉県寄居町富田)が31日に開業する。東上線の終点・寄居駅の手前の男衾(おぶすま)駅と東武竹沢駅との間、ホンダ寄居工場(同)に接する場所に設置されたホンダの「請願駅」で、ホンダが建設費を負担した。東上線の新駅は2002年3月に開業したつきのわ駅(滑川町)以来18年ぶり。

 ホンダは県内に寄居工場と狭山工場(狭山市新狭山1丁目)の二つの完成車工場を持っている。これにエンジン工場である小川工場(小川町ひばり台2丁目)を含めた埼玉製作所で約5千人が働いている。

 ホンダによると、寄居工場の従業員は約3千人で、生産能力はCR―Vやインサイトなど年間25万台。従業員の大半は自家用車で通勤している。ホンダは狭山工場での生産を21年度で終了して完成車の生産拠点を寄居に集約することを決めており、今後、寄居工場の人員はさらに増える可能性が高い。

 新駅の開業を前に30日、駅舎前と構内で開業式典が行われた。式典で東武鉄道の高野寿久・鉄道事業本部副本部長は「ホンダさんの請願駅で、関係者も多く使っていただけるので副駅名を『ホンダ寄居前』にさせてもらった」と説明した。ホンダの大江健介・埼玉製作所長は「狭山工場の寄居への集約で、地域の周辺道路がさらに混むことが予想される。新駅は道路の渋滞緩和にも寄与できると思う」と、新駅の別の効用にも触れた。(坂井俊彦)

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