敦賀開業遅れも? 石川県は観光戦略策定「準備進める」

岡純太郎
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 北陸新幹線の金沢―敦賀間開業に向け、石川県は観光誘客の施策を盛り込んだ「新幹線県内全線開業PR戦略実行プラン」を今年度内にも策定する。開業は2023年春の予定だが、工期逼迫(ひっぱく)に伴う遅れの可能性が取りざたされ始めた。県は、東京事務所を拠点に情報収集しつつ、「準備を進めていく」としている。

 プラン策定は、14日にあった県議会の観光・文化スポーツ・海外対策特別委員会で報告された。北陸新幹線の金沢開業効果を持続させながら、沿線の魅力作りや発信のあり方について施策の具体化を図るとしている。

 県によると、開業に向けたスケジュールの厳しさが指摘されたのは、先月24日、東京都内であった自民党北陸新幹線整備プロジェクトチーム(PT)と与党整備新幹線建設推進PTだった。国土交通省の担当者が石川、福井両県境の加賀トンネル内でひび割れが確認されて追加工事が必要なことや、入札不調が続いているとして、工期逼迫に言及したという。

 これを受け、今月9日に、谷本正憲知事ら北陸三県の代表が与党PT座長の細田博之元幹事長らを訪問。予定通りの開業を要望したが、細田氏からは「厳しい」との言葉があったという。

 県企画振興部の渋谷弘一部長は「県としては、15年の政府与党申し合わせで示された通り、23年3月末に開業されるものとして準備を進めていくしかない」と話している。(岡純太郎)

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