街の象徴「さざんかさっちゃん」40歳 募金運動は逆風

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平井茂雄
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 東武野田線とJRの船橋駅コンコースで、待ち合わせスポットとして親しまれているブロンズ像「さざんかさっちゃん」が、誕生から40年を迎えた。募金運動の象徴的存在として生まれた像。関係者は「40年の節目を迎え、改めて多くの人に、『さざんかさっちゃん』の助け合いの精神を知ってほしい」と話す。

 「さざんかさっちゃん」像は、船橋青年会議所の創立10周年を記念して進めた「さざんか募金運動」を象徴する存在として、1980年につくられた。高さ70センチ、幅53センチ。運動のマスコットキャラクター「さざんかさっちゃん」を両手で抱いた少女が高さ1メートルの台座に載っており、手前に募金の投入口がある。

 募金運動は「育てよう美しい心」をテーマに、経済や福祉など23団体で発足した「さざんか募金運動推進協議会」が、寄付金を元に基金を設けた。ひとり親家庭の高校生らに奨学金を支給したり、学校に図書購入費用を助成したりしてきた。公益信託基金制度を地域からの募金で活用する全国に先駆けた試みだったという。

 今年3月までに、像には計約724万円の寄付があった。基金からは616人に5984万円の奨学金を支給するなど、計679件、6529万円の助成をしてきた。ただ、最近は寄付も減少傾向。低金利も相まって基金の取り崩しが続き、10年前には約4400万円あった残高は、今月3日時点で約2953万円と3千万円を切ってしまった。さらに今年は新型コロナウイルスの影響でチャリティーイベントが開けないなど、厳しい見通しという。

 像が「40歳」を迎えたこと…

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