新列車「銀河」、備中神楽でおもてなし
田辺拓也
JR西日本の新たな長距離列車「WEST EXPRESS 銀河」。備中高梁駅に初めて停車した12日夜は歓迎セレモニーが開かれ、伝統芸能の備中神楽の披露などで乗客をもてなした。地元には観光需要の回復を期待する声が出ている。
12日午後9時25分。出雲市駅を午後4時に出た銀河が、備中高梁駅のホームに滑り込んだ。地元住民や鉄道ファンらが手を振ると乗客も笑顔。停車の約35分間は、備中神楽の披露や特産品販売などで高梁を知ってもらおうとPRした。今後、新見市や吉備中央町などの地酒や名物を並べたフェアも予定されている。
父親と乗車した大阪市福島区の小学3年生、桜井悠哉くんは「神楽の太鼓が迫力があった。また来てゆっくり観光したい」。一方、夫婦で乗客を歓迎した団体職員木内善基(よしき)さん(57)は「観光客を増やして町の活性化につなげたい」と話していた。
銀河の乗客定員は通常は85人だが、コロナ感染対策のため6割程度に抑えているという。上下線一番列車の倍率は40倍以上に。週2往復程度の運行の9、10月分はすでに予約でいっぱい。今月18日から、11月分の予約を受け付ける。