JR豊肥線、4年4カ月ぶり全線開通 熊本地震から復旧

大木理恵子
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 2016年4月の熊本地震で被災し、熊本県内の一部区間で不通となっていたJR豊肥線(熊本―大分)が8日、4年4カ月ぶりに全線開通した。これで熊本地震で被災したJR九州の路線はすべて復旧した。

 熊本駅熊本市)では開通を記念した出発式があった。午前9時すぎ、出口拡(ひろむ)駅長と熊本県のキャラクター「くまモン」の合図とともに、予約で満席になった観光列車「あそぼーい!」(定員127人)が出発した。開通を待ちわびて駅を訪れた熊本市中央区の中学2年、外山(とやま)研心さん(14)は「うれしい。7月の豪雨で被災したJR肥薩線復旧の原動力にもなってほしい」と話した。

 九州を横断する豊肥線は、地震やその後の大雨により計51カ所でレール寸断などの被害を受け、肥後大津(熊本県大津町)―阿蘇(熊本県阿蘇市)間27・3キロが不通になった。地震翌年の17年7月から、国や県も負担し総額50億円をかけて復旧工事をした。

 蒲島郁夫知事は、出発式で「全線開通は将来に光を与えてくれるものではないか。県全体の観光に大きく貢献するものと願っている」とあいさつ。JR九州の青柳俊彦社長は列車の出発後、報道陣に「(豪雨で被災したJR肥薩線を)どういった形で復旧していくか、国や県と話し合っていきたい」と話した。(大木理恵子)

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