バスの窓、閉めたかった男性の困惑 エアコンか安心感か
江戸川夏樹
猛暑が予想されるこの夏、路線バスの関係者が困っている。地下鉄と違い、太陽がさんさんと差し込む車内。コロナ対策として窓を開ければエアコンが利きにくくなり、窓を閉めると、不安に感じる乗客も少なくない。電車のように、日陰を探して車両の中を移動することもできない。
6月26日昼、横浜市を走るバスの車内は徐々に室温が上がっていた。この日は、昼から30度を超える真夏日。エアコンの冷風も窓からの熱気で相殺される。マスク姿の乗客らは、ハンカチで汗を拭き、服をパタパタさせて風を取り込み、誰もが暑そうだ。
バスが停車した時、男性(74)が立ち上がり、乗務員に話しかけた。「かなり暑いので、窓を閉めてもいいでしょうか」。運転手は困ったようにバックミラーで車内を確認。車内は立つ人もいて、人と人との距離が十分取れているとはいえない。「大変申し訳ありません。まずは日陰になる席に移っていただいてもいいですか」
日が当たりにくい席に座って…
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