九州の豪華バス、思わぬ苦戦 好調な首都圏との差は?

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渕沢貴子
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 JR九州豪華寝台列車「ななつ星」になぞらえ、「ななつバス」と呼ばれる存在に――。そんな意気込みで西日本鉄道(本社・福岡市)が昨年10月に始めた高級バスツアーが苦戦している。今年2月までの稼働率は目標の40%を大きく下回り、12%だった。春の観光シーズンに向け、抜本的なテコ入れに乗り出した。

 ツアー名は「GRANDAYS(グランデイズ)」。高速バス用の車両を約6千万円かけて改造。客用の座席数を40席から12席に絞り、シートにドイツ製の本革を、収納スペースには福岡県特産品の大川家具を使い、「西鉄史上で最高級のラグジュアリーバス」をうたう。

 これまで佐賀県有田焼などの窯元を巡り一流料理人の味を楽しむツアーや、山口県の絶景スポットを訪ね露天風呂付き客室に泊まるツアーなどを企画。料金は日帰りで1人3万円台、1泊2日で約10万円の設定だ。

 ツアーの一部を企画したイデアパートナーズ(同・福岡市)の井手修身代表は「車の運転は難しい、列車の旅も疲れる、でも特別な体験をしたいという要望は強く、ニーズはあると実感した」と話す。参加者は40~70代が中心で、「自分へのご褒美」が目的の40代女性など1人での参加も多かったという。

 ところが、最初の月は4回あったツアー運行は、11月以降は申込者が少なく毎月1回ずつに減った。

 九州経済調査協会の渡辺隼矢…

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