山下裕志
拡大する西鉄が導入する電気バス。ディーゼルバスの後部にあったエンジンを取り外し、リチウムイオン電池を載せた=2020年2月6日、福岡市東区
国内最大級のバス会社、西日本鉄道(福岡市)が、福岡市の路線に導入する電気バスを報道陣に公開した。ディーゼル車に比べて二酸化炭素(CO2)の排出量を半分に減らせる。非常用の電源としても使うことができ、例えば、携帯電話なら約1万5千台をフル充電できるという。
ディーゼル車を改造した電気バスは、黒地に電気をイメージさせる金色をあしらった特別なデザイン。リチウムイオン電池を載せるスペースが必要なため、座席は32から30に減った。福岡市東区のアイランドシティ照葉―千早駅の約5キロを、12日以降の朝夕のラッシュ時間帯に走らせる。導入の拡大も検討するが、導入費用や1回の充電で走れる距離の短さが課題になる。
拡大する西鉄が導入する電気バスの充放電口=2020年2月6日、福岡市東区
電気バスへの車両の改造には、1台あたり約6500万円かかる。ディーゼルバスを買う費用の3倍以上だ。さらに充放電器やその設置工事に約300万円が必要で、今回は約2400万円を国土交通省の補助金でまかなった。
今回の電気バスが1回の充電で…