東京メトロ銀座線渋谷駅の移設工事に伴う区間運休が28日の始発から始まった。運転再開は来年1月3日の始発からの予定で、渋谷駅の新駅舎も同時に開業する。

 運休区間は、渋谷―表参道と青山一丁目―溜池山王の区間。表参道―青山一丁目と溜池山王―浅草の間でそれぞれ折り返し運転し、メトロや都営地下鉄、JR、各私鉄で振り替え輸送する。

 渋谷駅の新たなホームは、現在のホームがある東急百貨店3階から約130メートル東に移り、明治通りの上空に設ける。M字形の鉄骨を連ねたアーチ構造の屋根が特徴で、運転中止の間に2本の線路をそれぞれ南北にずらし、生まれたスペースにホームをつくる作業を進める。

 銀座線渋谷駅の利用者は1日約22万人にのぼるが、1938年の開業以来、大規模な改修はされていない。エスカレーターもトイレもない状態が続いてきた。移設工事は周辺の再開発に伴い、2009年に始まった。(細沢礼輝)