岩手)大槌駅前屋台村が完成、22日オープン

本田雅和
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 震災の津波で壊滅状態となった岩手県大槌町の中心部、三陸鉄道・大槌駅前に飲食店街「三陸屋台村おおつち○○(まるまる)横丁」が完成し、21日、地元住民らを対象にプレオープンした。町が「にぎわい創出補助金」で整備。関係者は「町の新たな復興・交流の拠点に」と期待する。

 入居するのは津波で流された県内最古のジャズ喫茶「クイン」や、津波で亡くなった妹が40年間守り続けた秘伝の焼き鳥タレの味を姉が伝える「七福食堂」など9店舗。仮設店舗で経営を続けたり、三鉄リアス線の開通を機に故郷での新規事業を決断したりするなど、困難を乗り越え「自分の店」を持った人たちだ。

 名称を「○○横丁」とした理由について「○○の中には各店主の様々な思いを自由に込められるようにした」と小林美香子・テナント会会長(54)。自身はスナック「安(あん)」を開業する。「皆さんの支援でようやく本設店舗を持てた。震災で苦労してきた人たちが集まって交流し、カラオケで発散してもらえるような、愛される店にしたい」と語った。

 正式開業は22日午前10時半から。横丁の中央通路ではこけらおとしクリスマスコンサートなどがある。東京五輪開催時にはパブリックビューイングなども企画されている。(本田雅和)

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