長崎)「こらえておったのに」県議が佐賀県に恨み節

榎本瑞希
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 九州新幹線西九州ルート(長崎新幹線)の全線フル規格整備を求める経済団体や議員連盟など14団体でつくる「長崎新幹線建設推進実行委員会」の意見交換会が19日、長崎市長崎県庁であった。国土交通省は18日、未着工の新鳥栖―武雄温泉間の環境影響評価費を来年度当初予算案に計上しないと発表。会長の八江利春・長崎県議は「(佐賀県を)刺激をせずにじっとこらえておったのに」と恨み節を語った。

 フル規格推進側の念頭にあるのが、それに反対する山口祥義知事の発言だ。8月末の会見で「長崎県さんから、様々な工作が佐賀県内のいろんな方々になされている。大変失礼なことでは」と不満をあらわにした。交換会に出席した団体の代表らは取り組みの難しさを口々に吐露。「佐賀県を刺激することのないよう、推移を見守っている」「山口知事が反対されている真意の部分が分からず、(佐賀側から)動きづらいと言われた」などと語った。

 長崎側に発破をかけたのは、佐賀県嬉野市の旅館経営者・小原健史さん。「佐賀の市議団は盛んに動いている。知事を有頂天にさせてはいけない。フル規格を求める旗印を絶対に降ろしてはいけない」と語った。(榎本瑞希)

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