宝塚線事故「加害企業の立場認識」 JR西の新社長

古田寛也
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 JR西日本の新しい社長に1日付で就任した長谷川一明氏(62)が2日、大阪市北区の本社で会見に臨んだ。2005年4月の宝塚線(福知山線)脱線事故の反省から、引き続き安全最優先の経営を目指す考えを示した。

 「被害者対応、安全性向上、企業変革の推進は今後も変わらず取り組む」。会見前に開かれた幹部社員への訓示の冒頭でこう述べた。会見でも「加害企業としての立場を認識し、経営の軸としていく」と強調した。

 長谷川社長は創造本部長などを務め、16年6月から副社長。前社長の来島(きじま)達夫氏は副会長として、被害者対応を担っていく。

 JR西の安全性をめぐっては、17年に走行中の新幹線の異音を放置し、台車が破断寸前になった問題が発生。翌18年にも新幹線の先頭車両のカバーが破損した状態で走り続けた。

 脱線事故の教訓の風化を懸念する被害者らの声に対して、長谷川社長は会見で「鉄道の安全なくして当社の成長はない、と強く認識している」と繰り返した。(古田寛也)

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