新幹線殺傷、被告が起訴内容認める 地裁支部で初公判

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 神奈川県内を走行中の東海道新幹線の中で刃物を振り回し乗客3人を殺傷したとして、殺人や殺人未遂などの罪に問われた住所不定、無職小島一朗被告(23)の裁判員裁判の初公判が28日、横浜地裁小田原支部(佐脇有紀裁判長)で始まった。小島被告は「確かに私は通路に倒れた人を殺そうとして、見事に殺しきりました」と述べ、起訴内容を認めた。

 検察側は冒頭陳述で、小島被告はストレスが原因で仕事をやめ、母方の祖母と同居していたが、家庭内のトラブルで家出していた昨年3月、祖母から「これだけ心配しているのに、いなくなったと思えばいいのか。とにかく帰ってきなさい」という電話を受けて縁を切られると思い込み、「一生刑務所にいられるような重大な罪を犯そう」と決意したと主張した。小島被告は実家で人間関係が悪く、中学校卒業後に自立支援施設に入所したという。

 一方、弁護側は起訴内容に争いはないとしたうえで、事件に至る背景事情に考慮して量刑を決めるよう求めた。

 起訴状などによると、小島被告は昨年6月9日夜、新横浜駅を出発した新大阪行き「のぞみ265号」の車内で、両隣に座っていた女性2人を刃物で襲い、頭や首を切りつけて、それぞれ17日と1年のけがを負わせたうえ、止めに入った兵庫県尼崎市の会社員梅田耕太郎さん(当時38)にも切りつけて殺害したとされる。

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