リニア工事の残土、愛知の海抜0m地帯の防災整備で活用
岩尾真宏 佐藤英彬
愛知県が愛西市で造成中の広域防災拠点に、リニア中央新幹線の建設に伴う残土を活用する。名古屋市中区の「名城非常口」の掘削による残土の受け入れについて、県とJR東海が合意した。県にとっては土砂購入費の節減につながるといい、12月にも搬入を始める。
JR東海が建設を進めるリニア中央新幹線によって、愛知県内では約650万立方メートル(ナゴヤドーム4杯分)の土砂が出ると見込まれ、公共事業や自社を含む民間事業による埋め立てなどに利用される予定。
広域防災拠点は、南海トラフ地震の津波などで広範囲に被害が出ると予想される「海抜ゼロメートル地帯」での救助活動に活用する。愛西市大井町の県営老人休養ホームの跡地1万3千平方メートルに高さ3メートルの盛り土をして、ヘリポートなどを整備する。2022年度に供用開始予定だ。
盛り土のため2万5千立方メ…
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