「自社株買い」でファンドに折れた?JR九州 残る火種

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山下裕志
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 JR九州が、最大で100億円を投じて自社の発行済み株式を市場から買う「自社株買い」に踏み切った。市場に出回る株式の数が減って一株あたりの利益が増え、株価の上昇につながる。JR九州では、大株主の米投資ファンドが6月の定時株主総会で自社株買いを提案。JR九州は投資のための資金が必要などと否定的だったが、ファンド以外の株主からも賛成があったことなどから、一転して踏み切った。

 自社株買いは、2020年3月末にかけて行う。買い入れ額が最大100億円に達するか、発行済み株式の2%にあたる最大320万株に達するまで実施する。

 自社株買いのための資金は、12月に発行する200億円の社債や、グループ事業の売却益を充てる。JR九州株は、自社株買いを公表した5日の終値で3680円。この株価で計算すると、100億円で約270万株を買うことになる。以降の自社株買いも「柔軟に判断する」(JR九州の森亨弘常務)という。

 JR九州株は翌6日から上昇…

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