フェリーの宇高航路、歴史に幕 瀬戸大橋開通で利用者減

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添田樹紀
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 高松市の高松港と岡山県玉野市の宇野港を結ぶ宇高航路でフェリーを運航する四国急行フェリー(高松市)は11日、航路を12月16日から休止すると国土交通省四国運輸局に届けた。利用者減による収支の悪化が主な理由という。本州と四国の間に橋がなかった時代、物流の大動脈だった宇高航路が109年の歴史に幕を下ろす。

 宇高航路は1910(明治43)年に国が開設し、旧国鉄の貨物や客車をのせた宇高連絡船が行き交った。その後、四国フェリー(のちに四国急行フェリーに運航を移行)など民間3社が相次いで参入。87年度には3社の船を、計400万人と車両190万台が利用した。

 ところが88年に瀬戸大橋が開通し、橋の通行料が度々引き下げられて利用者が減少。民間の2社は2012年までに撤退した。唯一残った四国急行フェリーは1日5往復にまで便を減らし、香川、岡山両県などから船の修繕費の支援を受けていたが、昨年度の利用は、運送業者や地元の人を中心に約13万6千人、車両約5万3千台にとどまり、1億円弱の赤字だった。

 高松市内で記者会見した四国…

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