台風19号の被害で、常陸大宮以北で運転を見合わせていたJR水郡線が1日、約3週間ぶりに一部区間で運転を再開した。再開区間は常陸大宮―西金間と、常陸大子―安積永盛(あさかながもり)間。橋が流失した袋田―常陸大子間の復旧には1年以上かかる見込みで、代行バスでの運行を継続する。

 JR東日本水戸支社によると、台風19号の影響で水郡線は久慈川にかかる橋脚や盛り土が流失するなどの被害が出た。先月15日に水戸―常陸大宮間の運転を再開したが、常陸大宮―安積永盛間は不通となっていた。

 JRはこれまで、常陸大宮―常陸大子間で臨時バスを運行。1日からは西金―常陸大子間で代行バスを運行する。

 同日早朝、西金駅では代行バスを利用した通勤、通学客の姿が目立った。県立太田一高に通う大子町北田気の高校2年生の見代拓海さん(17)は「西金駅まで復旧してよかったが、バスから乗り換えて列車を待つのがつらい」。水戸市内の調理専門学校に通う二野屏三希さん(19)は「あと1年はこの生活が続く。少し慣れてきたけど、早く復旧して元の生活に戻ってほしい」と話した。(佐野楓)

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