都営地下鉄、QRコードでホームドアを制御--地下鉄では初運用、設置コストの削減も

 デンソーウェーブは10月3日、新型QRコード「tQR」を用いたホームドア制御システムを、10月5日の始発列車より運用開始すると発表した。

運用を開始するホームドア
運用を開始するホームドア

 このシステムでは、デンソーウェーブと東京都交通局が共同開発したtQRを活用。車両にQRコードを貼るだけで、ホームドアの制御が可能となる。tQRに格納したデータにより、1車両当たりのドア数や、車両編成数が異なる場合でも、開閉するホームドアを選択する対応ができる。tQRは50%まで汚損しても読み取りが可能な上、複数箇所のドアにQRコードを貼り付けることで、信頼性の確保もできるという。

ドア数や車両編成数の違いに対応
ドア数や車両編成数の違いに対応

 従来のシステムでは、車両側に通信制御機器を設置するか、車掌が車両ドアとホームドアの双方を操作する必要があるなど、コストや作業負担、停車時間増加の課題があった。今回のシステムの導入では、車両にホームドア制御用の通信制御機器を設置する必要が無いため、設置コストの削減や車両の改修工期短縮を実現。また、車掌の車両ドア操作に連動してホームドアが開閉するため、ホームドア設置による駅停車時間の延長抑制にも貢献できる。

 このシステムを活用したホームドアは、10月5日の始発列車より、都営浅草線の新橋駅で運用を開始。デンソーウェーブによると、地下鉄での実運用は今回の事例が初めてだという。また東京都交通局は、2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催までに大門駅、三田駅、泉岳寺駅にホームドアを整備するほか、2023年までに浅草線全駅へのホームドア設置を目指すとしている。

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