神奈川)京急衝突、広がる不安 市は災害対策本部を設置

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 1人死亡、30人以上が負傷した京急線の衝突脱線事故。現場では必死の救助活動が続き、横浜市営地下鉄線など県内で相次ぐ鉄道事故に不安が広がった。横浜市は記録上初の鉄道事故による災害対策本部を設置。京急川崎―上大岡(横浜市港南区)間で不通が続き、神奈川県内有数の生活の足が途切れた。乗客たちは別の交通手段を求め、終日、影響は続いた。

 事故現場のわきにある神奈川新町駅近くの学習塾講師の男性(41)は、事故当時、休暇で自宅にいた。「ドーンという音と、バーンと何かが爆発するような音がした。踏切そばの商業施設に列車が直撃したのではないかと思った」。慌てて駅の改札付近に駆け寄ると、黒い煙が上がっているのが見えた。警察官らに「爆発の恐れがあるから近づくな」と言われて近づけず、衝突部分はよく見えなかったが、快特列車の後方の車両は駅のホームにかかっていて、車内から乗客が何人も降りてきたという。

 横浜市消防局は、踏切近くの2カ所に負傷者の搬送や治療の順番を判断するトリアージ用のテントを設置して救助活動にあたった。テントでは、車いすに乗った女性や高齢の男性、子どもと保護者と見られる女性ら十数人が、足を組んで座り込んで頭を下げたり、トリアージ用の札を身につけたりして、消防隊員らからけがの状況などを聞かれていた。仕事の移動で快特列車に乗っていたという会社員男性(49)は大きなけがはなかったが、「何が何だか分からない」と混乱した様子で話した。

 一方、横浜市は林文子市長を…

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