京急脱線事故、1人死亡33人けが 乗客約500人避難

京急脱線事故

【動画】京急脱線事故直後 炎を上げる現場で車両から逃れる乗客たち=乗客提供
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 5日午前11時40分ごろ、横浜市神奈川区亀住町の京急本線の踏切で、青砥発三崎口行きの下り快特列車(8両編成)と13トントラックが衝突し、列車の先頭から3両目までが脱線、一部が横倒しになった。神奈川県警によると、トラックを運転していた会社員本橋道雄さん(67)=千葉県成田市=が列車の下敷きになり死亡。列車の乗客乗員33人が軽傷を負った。県警は自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)の疑いで調べる。

 県警などによると、長さ12メートル、幅2・5メートルのトラックは線路と並行する細い側道から右折して踏切に進入した。その際、曲がりきれずに何度も切り返し、20メートルの踏切を渡り切る前に遮断機が下りたという。

 快特は神奈川新町駅を通過した直後、踏切内でトラックの左側面に衝突、約90メートル進んで止まった。トラックは炎上したが、間もなく鎮火した。京急によると、列車には約500人の客が乗っていて、線路に降りて避難した。

 快特は通常、現場を時速120キロ程度で走行。障害物を検知する装置が働き、踏切近くの赤信号が点滅したため、運転士はブレーキをかけたが間に合わなかったという。

 事故の影響で、京急本線は京急川崎―上大岡駅間で上下線とも運転を見合わせた。6日夕の運転再開をめざして復旧作業を進める。京急線と相互直通する都営浅草線や京成押上線にも遅れが出た。

 トラックは千葉県香取市の運送会社所属。同社によると、横浜市から千葉県成田市へ果物を運んでいたという。古い車両でバックモニターは付いていなかった。

 事故を受け、政府は官邸危機管理センターに情報連絡室を設置。運輸安全委員会は、鉄道事故調査官3人を現地に派遣した。

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