電車暴走「三鷹事件」 元死刑囚の再審認めず 東京高裁

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阿部峻介
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 東京の旧国鉄・三鷹駅で1949年、無人の電車が暴走して6人が死亡した「三鷹事件」で、東京高裁(後藤真理子裁判長)は31日、電車転覆致死罪で死刑が確定した竹内景助・元死刑囚=45歳で獄死=の裁判をやり直すための請求を認めない決定を出した。竹内元死刑囚の長男(76)が、2011年に再審請求をしていた。

 確定判決によると、国鉄で運転士や検査係を務めた竹内元死刑囚は49年7月15日夜、三鷹駅の車庫から電車(7両)を発進。自分は運転席から飛び降りた後、暴走して脱線した電車が6人をはねて死亡させた。

 当時、政府は連合国軍総司令部(GHQ)の意向を受け、戦後の復員で増えた国鉄職員らの大量解雇に踏み切っていた。同じ49年夏には国鉄の下山定則・初代総裁が列車にひかれた状態で見つかった「下山事件」、福島県で乗務員3人が死亡した脱線事故松川事件」も起き、三鷹事件と合わせて「国鉄三大ミステリー」と呼ばれる。

 三鷹事件で警察は、労働組合…

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