踏切出られぬ車、バス運転手が救う とっさの判断に称賛

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渕沢貴子
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 北九州市の踏切で立ち往生する乗用車を、偶然居合わせた路線バスの運転手が助け出した。冷静な対応で事故にはならず、列車の遅れも数分で済んだ。

 北九州市小倉南区のJR日豊線「若杉踏切」は5月31日夕、渋滞していた。西鉄バスの運転手竹田理恵さん(44)が前方を見ていると、踏切内に入った乗用車が、渋滞のため前に進めずにいた。警報音と共に遮断機が下りてきた。

 踏切の先の道路は車が詰まっていたが、対向車線は空いている。右斜め前に進むか、車を降りて逃げるかと見ていたが動きはない。

 「様子を見てきます」。乗客に断り、バスを降りた。踏切は城野駅近くで普通列車は減速するが、特急や貨物列車は通過する。踏切の非常ボタンを押し、車に駆け寄った。

 運転席の窓が開き、背広姿の中年男性の顔がのぞいた。「じっとしていたら危ないですよ」。声をかけたが、男性は「あ、ああ」とほとんど言葉にならない。

 踏切とバスの間に車が数台あ…

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