長崎)中村知事「現状で理解してもらえる状況にない」

小川直樹
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 九州新幹線西九州ルート(長崎新幹線)の佐賀県内の整備方法を巡り、長崎県中村法道知事は7日の定例会見で、佐賀県の山口祥義知事に、着工前に必要な環境影響評価(アセスメント)の先行実施を打診したが、拒否されたと明かし、「現状で理解してもらえる状況にないと判断した」と手詰まり感をにじませた。

 環境アセスの調査費の国の来年度予算への計上をめざす中村知事は、4日に長崎県壱岐市で開かれた九州地方知事会で山口知事と会談。前日に佐賀県庁であった副知事どうしの会談で佐賀側が「数カ月で結論を出せない」と述べたことを踏まえ、中村知事は、山口知事に「アセスに反対しない選択肢はないか。アセスは数年かかり、関係者間の合意を得る時間的余裕ができる」と提案したという。

 しかし、中村知事によると、山口知事は「考えられない」と返答。「非常に厳しい姿勢で、踏み込んだ議論にならない状況だった」と振り返った。

 その際、山口知事は「佐賀県内の話なんだから、他県からいろいろ言われたくない」との趣旨で発言。中村知事は「それは違うだろうと。長年福岡、佐賀、長崎で協議を重ねて今に至っている。佐賀県内は佐賀県で自由でやれるんだというのとは少し違うと直接申し上げた」と会見で明かした。(小川直樹)

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