昭和自動車（本社・佐賀県唐津市）は５日、利用者が少ない佐賀市北部の山間部などを走るバス２６路線の再編時期を半年延期し、来年４月１日とすることを明らかにした。「関係自治体での協議の進行状況を踏まえ、当初の１０月１日実施では厳しいと判断した。代替交通手段へのスムーズな移行につなげたい」としている。

　同社によると、今月３日に佐賀運輸支局に再編延期を伝えた。地域で話し合いが続いている代替交通手段は、「持続可能な地域の公共交通」「継続的な公共交通」といった観点から検討されている。ジャンボタクシーやデマンドタクシーなどが考えられ、ジャンボタクシーについては営業エリアに応じて同社の参加も検討するという。

　佐賀市内の場合、再編対象路線は富士町や三瀬村など北部を中心に１８路線。市は２月、地域住民との協議が続いている間は再編しないよう求める要望書を同社に提出していた。

　再編をふまえ、市はジャンボタクシーなどを使った代替策の検討費約８４０万円を含む一般会計補正予算案を、７日開会の市議会定例会に提案する予定。（渡辺松雄、上山崎雅泰）