九州新幹線で上下線に遅れ、原発異常なし 宮崎震度5弱

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 10日午前8時48分ごろ、宮崎県の日向灘を震源とする地震があった。宮崎市と同県都城市で最大震度5弱を観測し、九州から近畿地方にかけて震度4~1を記録した。震源の深さは25キロ、地震の規模を示すマグニチュードは6・3と推定される。この地震による津波の心配はないという。

 気象庁によると、熊本市南区大分県竹田市などで震度4、広島県府中町や愛媛県八幡浜市、福岡県久留米市などで震度3を観測した。

 福岡管区気象台福岡市)によると、今回の地震は、海側のプレートが陸側のプレートの下に沈み込む境界付近で発生したとみられている。今後1週間ほどは規模の大きな地震が発生する可能性があるとして、注意を呼びかけている。

 京都大防災研究所宮崎観測所(宮崎市)の山下裕亮助教(観測地震学)は「日向灘では30年ほどの間隔でマグニチュード7級の地震が繰り返し発生しており、今回は少し小さい。少なくとも1~2日はより大きな地震が起きないか警戒が必要だ」と話す。

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 JR九州によると、九州新幹線の新玉名―新水俣間で停電が起き運行を停止。上下5本で最大16分の遅れが生じ、約1千人に影響した。在来線でも日豊線、吉都線で遅れが発生した。

 宮崎空港では安全点検のため一時滑走路を閉鎖したが、すぐに運航を再開した。

 九州電力によると、川内原発鹿児島県薩摩川内市)、玄海原発佐賀県玄海町)に異常はなく、通常運転を継続している。

 大分市消防局によると、地震発生と同時刻ごろ、大分市内の70代男性が自宅の庭で剪定(せんてい)作業中、約2・5メートルの脚立から転落し、頭部を負傷して救急搬送された。意識はあるという。

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